7月26日に舞台「死刑島2023」罪チームのゲネプロ(最終通し稽古)が、池袋のシアターグリーン Box in Boxシアターで行われた。その終了後、初日を直前に控えた主演・キリコ役の絲木建太がインタビューに応じてくれた。
<「死刑島2023」ストーリー>
「死刑島」と呼ばれる孤島の収容施設の一室で目覚める8人の男女。彼らは殺人罪で移送されてきた確定死刑囚だった。お互いの名前もわからない8人はそれぞれ好きな漫画のキャラクターを名乗る。謎の声の人物からのパズルゲーム、毒入りペットボトル、リベンジャーの存在…疑心暗鬼がそれぞれの中に生まれ、1人ずつが過去の罪状と心の内を吐露してゆく。そして物語は驚愕のエンディングを迎えるのだった。
<インタビュー>
―罪チームのゲネプロを終えて、この後初日を迎えますが今のお気持ちをお聞かせください。
絲木「まだ罪チームの方のゲネプロで、罰チームの方は幕が開いてないんですが、 無事にキャスト一同全員揃って幕を開けられたっていうことがまず嬉しいなと思います。今日はゲネプロで初めてお客さんが入った中でやって、ところどころミスもありましたが、ここでやったことを踏まえて罪チームの初日を素晴らしいものにしたいです。剣名先生の書いたこの作品は会話劇で、派手なアクションがあるとかそういうことではまったくないので、キャスト一人ひとりの気持ちを繋げていって、最後に僕のラストのところまでしっかりつなげていくというバトンリレーですよね。一つのバトンをひたすら渡し続けて、最終的にお客さんに伝えていけたらなと思っています」
―「死刑島」という原作は今回で4回目の上演ですが、キリコ役をつくるにあたって気を付けたこと、または演出の小堀さん、原作の剣名さんからアドバイスを受けたことなどあれば教えてください。
絲木「この作品においては全員がメインなんですが、キリコという役は全部を最終的に受けて発する人間なので、意識して気を付けたことというのは、各死刑囚たちのどうしようもなかった理由、死刑になってしまったその裏の理由というものを僕自身が感じて、無念だったり、悔しかったりという気持ちと、その先に何かもう一つ感情があるような、そういった感情の機微みたいなものを大事にして演じていこうという風には最初から思っていました。
(刑務官を父に持つ)剣名先生もご自身の実体験などをベースに書かれている本なので、そういう部分のお話を伺ったりしながら、自分の中でどういうキリコ像を作っていこうかとブラッシュアップしながら演じてきた感じですね。大変だったところとか、細かいところはネタバレするので言えないんですけどね、どんでん返しも楽しみにしていただければと思います」
―ご自身が感じている本作の見どころを教えてください
絲木「これは僕の個人的なところなんですが、マヤという役が役者を目指していて裏切られて…というシーンがあります。自分たちも役者をやっているので、あまり嬉しくはないですが、やはり昨今ハラスメントとか、そういうことが結構出てきている中でのエピソードなので、身近で考えさせられるものがあります。たぶん皆さんも、この作品の誰かのエピソードにひっかかるところがあると思うんですけど、そういう部分でちょっとでも考えてもらうことがあったらいいなと思います。テーマ自体が死刑とか、安楽死ということなどを扱っているので、死刑制度をどうするとか、見た人が少しでもそういうところに興味を持っていただけたら、と思います」
―最後に読者の方にメッセージをお願いします。
絲木「キャスト一同、全力で頑張っていますので、 罪チーム、罰チームっていうことではなく、どちらのチームでもいいですし、両方でもいいですし、ぜひぜひ、劇場に足を運んでいただけたらと思います。あと、配信もあるそうです。 DVDもあります。ぜひそちらをお買い求めいただくことも可能ですので、よろしくお願いいたします」
「死刑島2023」
日時:2023年7月26日 (水) ~2023年7月30日 (日)
会場:池袋シアターグリーン BOX in BOX THEATER
WEB: https://kaitu0.wixsite.com/nijiiro
<公演日・開演時間>
7月26日(水) 19:00【罪】
7月27日(木) 19:00【罰】
7月28日(金) 14:00【罪】 / 19:00【罰】
7月29日(土) 14:00【罰】 / 19:00【罪】
7月30日(日) 12:00【罪】 / 16:00【罰】
*関連ページ
https://tokyofun.themedia.jp/posts/46084593
舞台『死刑島 2023』 ゲネプロレポート-なつほblog
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