3月24日より三越劇場にて上演される舞台「毒薬と老嬢」の取材会が4日行われ、主演の久本雅美、大湖せしるをはじめ、納谷 健、惣田紗莉渚、岡本悠紀、渋谷天笑らのキャストが登壇した。
取材会ではまず、演出・出演の錦織一清からの手紙を司会も務めた渋谷天笑が代読した。
「まずはこの場に出席できず申し訳ございません。この度、念願だった三越劇場での『毒薬と老嬢』を上演させていただくことになり、日頃からご支援賜っている演劇ファンの皆様、並びメディアの皆様に厚く御礼を申し上げます。久本雅美さん、大湖せしるさんを筆頭に、豪華キャストの皆様と一緒に舞台をつくれるということ、心より幸せに思っております。このメンバーでお芝居が面白くならなかったら全て私の責任だということにプレッシャーを感じながら、桜が咲く頃の上演を楽しみにしている次第でございます。松竹版『毒薬と老嬢』で勉強させていただいたことを胸に、リニューアルしたこの作品を、新作をつくる気持ちで臨みたいと思います。本日はご多忙の中お集まりいただきありがとうございます」
なお今回錦織はウィザースプーン役で出演も果たす。ブロードウェイ作品としては2010年の「ガイズ&ドールズ」以来15年ぶりの出演となる。また本作のアフタートークへの錦織の出演も併せて発表された。
その後、キャストが順番に意気込みを語った。
久本雅美(アビー役)
「3年前にこれを上演させていただいて、念願の再演ということでございますので、錦織さんもおっしゃっていましたけれども、新作に挑む思いで頑張ります。
今回はセリフが標準語(*初演時は関西弁)ということで、また自分の中でも1つまた違う役柄として受け止めることができるんじゃないかと思います。これはブロードウェイの大ヒット作品で、1人ひとりの役柄もすごく個性的で素敵なので、みんなと一緒になって、楽しく賑やかに、どこまでもお客様に喜んでいただけるようなコメディで頑張らせていただきたいと思います」
大湖せしる(マーサ役)
「私は初演の方たちの中に飛び込むことになるのですが、素晴らしいキャストの皆様ばかりなので、頑張らなきゃなと思っていますし、すごく楽しみです。今日初めて久本さんにお会いできたのですが、もう感激してご挨拶もすごく緊張してしまったんですけど、とても温かく迎えてくださいました。こうして久本さんとご一緒させていただけることが本当に嬉しいですし、たくさんのお客様に見ていただけるように頑張りたいと思います」
納谷 健(モーティマー役)
「再演で改めてモーティマーを務めさせていただきます。前回は本当に楽しく過ごさせていただきまして、成長にも繋がり、役者としての格も上げていただいたような作品ですので、よりパワーアップして自分の色を足していけるように。またきっとアドリブもあると思うんですが、より盛り上げていけるように頑張っていきたいと思っております」
惣田紗莉渚(エレーン役)
「私は金髪美女のエレーン役を演じさせていただく…(笑)台本に書いてあったんですよ、金髪美女って。あ、書いてない。書いてないです。はい、すいません(笑)
この作品は元々三越劇場で上演される予定で、それがコロナ禍で中止になって、やっと三越劇場で皆さんと公演ができるということで、本当に楽しみで嬉しい気持ちです。前回、私はお稽古場ですごく小さな声でセリフをブツブツ唱えてたんですが、久本さんに大きな声で練習するんだよって教えていただいたんです。そして、その次からできるようになりました。今でもずっと忘れられないお言葉ですし、成長した姿を見せられるように頑張ります」
岡本悠紀(ジョナサン役)
「僕もせしるさんと一緒で、今回初めましての新キャストになるんですが、ブルースター家の一員として頑張ろうという思いで、まず原作を見るところから始めたのですが、『毒薬と老嬢』ではなく間違って『毒薬』という映画を最後まで見てしまいました(笑)。僕は2020年の初演に出させていただく予定だったんですけれども、コロナ禍で中止になり出られなかったという悔しい気持ちがずっとあったんです。まさかこうして数年後に呼んでいただけるとは思わず、もうとても感動しております。僕は錦織さんの演出がすごい好きで、去年もご一緒させていただいて、その時はシリアスなタイトルだったんですが、今回はブラックコメディということで、錦織さんがつくるお笑いのシーンがどこまで爆笑の渦を生むのか、そしてその渦の一員になれることを本当に誇りに思います」
渋谷天笑(テディ役)
「テディという役は自分をセオドア・ルーズベルト大統領だと思い込んでるというちょっと不思議な人物でございますね。ラッパを吹いたり家の中で騒いで、隣近所から通報が来て、警察が来たりするような、そんな人物でございます。私も2回目でございます。錦織さんともすごく長く公演をやらせていただいてるのですが、再演といっても、錦織さんは絶対一緒のものをつくる人ではないので、どんな作品になるか、すごく楽しみにしております」
また、錦織一清の演出について尋ねられた久本雅美は
「独特の演出で、演出席に一切座らず、ずっと歩きながら人のセリフを聞いて、笑ってくださったり、『もうちょっとこういう言い方しようか』とか、『こういうセリフに変えてみて』とか言いながら、自分も演者になって、その中からこのアイデアを出すっていう独特の演出ですね。だからこそ錦織さんワールド独特のお笑い、独特な世界観ができるんだなと思います。非常に面白い演出家だと思います」
大湖せしるは、
「私は宝塚を卒業して1作目の『グレイト・ギャツビー』で初めて演出家としてお会いして、久本さんが仰ったようにずっとぐるぐる歩いていて何かを話している、最初はそれに慣れなかったんですが、アドバイスはしっかりされるけど、演者側の気持ちに寄り添って、自由にさせてくれる、とても愛の溢れた方だなっていう印象です。今回お会いするのが2016年ぶりなので、すごく楽しみでもあり、成長した私を見ていただけたらいいなと思っています」と語っていた。
終始、笑いの絶えない和やかなムードに包まれた取材会は、最後に久本雅美が締めくくった。
「楽しくて、愉快で、ぐっとくるお話です。ぜひ三越劇場に遊びに来てください!」
舞台「毒薬と老嬢」
公演期間:2025 年3 月27 日(木)〜4 月4 日(金)
三越劇場 (東京都中央区日本橋室町1-4-1 日本橋三越本店 本館6 階)
作:ジョセフ・ケッセルリング 訳:黒田絵美子 脚本:浩寛 演出:錦織一清
美術:前田 剛 音楽:岸田敏志 照明:岡田有生
音響:若松裕子 舞台監督:逸見輝羊
出演:
久本雅美、大湖せしる、渋谷天笑、納谷 健(劇団 Patch)、惣田紗莉渚、佐藤嘉寿人、
岡本悠紀、我 膳導、兵頭有紀、甲坂真一郎、嘉島典俊、丹羽貞仁、川端槇二、
笠原 章、錦織一清
主催・制作:株式会社アンクル・シナモン
制作協力:松竹株式会社
チケット取り扱い
●イープラス
●三越劇場
〈ご予約・お問合せ〉 0120-03-9354( 午前10 時~午後6 時)
〈インターネットご予約〉 http://mitsukoshi.mistore.jp/bunka/theater/
前売開始日 : 2025 年2 月22 日(土)午前10 時~(三越劇場の前売初日はお電話・インターネットご予約のみ)
●カルテット・オンライン
https://www.quartet-online.net/ticket/dokuyaku2025
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