剣名舞 原作・脚本、小堀智仁 脚色・演出の人気作品『死刑島2025』が2025年8月27日 (水) 〜 2025年8月31日 (日)にシアターグリーン BOX in BOX THEATER)にて上演されます。
孤島の収容所で目覚めた確定死刑囚の男女8人をめぐるサスペンスストーリー「死刑島」。
その稽古場取材第2弾は、キャストの星 智也さん、楠枝 針さん、有栖川有紗さんのインタビューをお届けします!
(最後に動画コメントあり)
★星 智也(ほし・ともや)さん (カイジ役)
Profile: もともとは声優を志していたが、現在は舞台を中心に活動する若手俳優。出演した舞台は本作で6作目。劇団虹色くれよんの作品「ブラックジャックによろしく」では、過酷な医療現場を象徴する研修医役を演じ、物語の重厚さを和らげる存在として観客に印象を残した。コメディから社会性のある役まで幅広く挑戦している。
Q:カイジ役に決まったとき、率直にどう感じましたか?
星/連絡が来たとき、本当に光栄で、嬉しい気持ちでした。これまで僕が演じてきたのは、コミカルだったり、ちょっとかわいそうな役が多くて、カイジも最初は明るいおじさんっぽくなるのかなと思っていたんです。でも原作の剣名先生はカイジは劇場版の藤原竜也さんのイメージだと(笑)「イケメン枠なのか…それはちょっと重いな」と不安もありました。ただ台本を読んでみると、感情的な部分や、盛り上げようとして滑る感じなど、僕に似ているところが多くて「これは僕が演じなきゃ」と思いました。
Q:本作のストーリーについて、どんな印象を持ちましたか?
星/ネタバレが怖いのであまり言えないんですが(笑)、読んでいて本当に驚く場面が多くて、「あっ!」と大声が出るくらい衝撃的でした。特にリアンという役のシーンは、僕が演じるわけではないのですが、悲しすぎて声を上げてしまうほど。重いテーマだけじゃなく、2時間ずっと集中が途切れない、飽きのこない作品だと感じました。
Q/「死刑島」は今回が5回目の舞台化ですが、前回の印象は?
星/前回のカイジは本当にかっこいい、イケメンな感じだったので、正直悩みました。でもカイジって一見ガサツっぽく見えても、実は周りをよく見ていて空気に合わせて動いている、すごくいいやつなんですよね。その部分をくどくならないように、自然に表現できたらと思っています。
Q/脚色・演出の小堀さんからは、何かアドバイスがありましたか?
星/「前作のカイジには引っ張られないでね」と言われました。自分なりのカイジをしっかり作っていきたいです。
Q/最後に、作品の見どころを教えてください。
星/タイトルにもある通り“死刑島”という重たいテーマですが、伏線がたくさん散りばめられていて、「そんな展開になるの!?」という驚きが続きます。目も耳も、2時間ずっと離せない内容です。重いと感じる方もいるかもしれませんが、僕のカイジがしっかり盛り上げていきますから。少しでも興味を持っていただけたら、ぜひ劇場でご覧ください!
★楠枝 針(くすえだ・はり)さん (マヤ役)
Profile: 芝居を始めてまだ約2年と経験は浅いが、今回見事にマヤ役を射止めた。朗読劇を経て、『ブラックジャックによろしく』で本格的な舞台デビューを果たす。本作が舞台出演3作目となる。異色の経歴を持ち、歯科医師の資格を持つ現役歯科医でもある。医療と芸術、二足のわらじを履きながら、舞台上で新たな表現の可能性を探っている。
Q/今回のマヤ役が決まったとき、どう感じましたか?
楠枝/舞台女優のマヤという役は、まさに「こんな役やってみたかった!」というドンピシャな役でした。演技経験がまだ浅いので挑戦にはなると思いましたが、原作を読めば読むほど「絶対にやりたい」と思える役でした。
Q/舞台俳優を目指したきっかけは?
楠枝/3歳からクラシックバレエを続けていて、コンクールにも出ていました。でも両親の勧めで歯科医師を目指すことになり、勉強に集中するためにダンスからは一度離れました。しかし資格取得後、ダンス仲間がミュージカルに進んでいるのを見て「私も出たい!」と舞台への思いが沸き上がり、チャレンジを決意。まずは芝居から始めました。
Q/目指している俳優さんなどはいますか?
楠枝/芸名の「楠枝」の“楠”は、木南晴夏さんへのリスペクトから取っています。彼女の自然な演技が本当に素敵で、私も観客に共感してもらえるような女優になりたいと思っています。
Q/「死刑島」という作品そのものについてどう感じていますか?
楠枝/重たい題材ではありますが、登場人物の背景を知ると「これは自分にも起こり得るかもしれない」と思える部分があって、すごく感情移入してしまう作品です。観る人の心に何かを残すような、深い作品だと思います。
Q/今回で5回目の舞台化ですが、役作りで歴代のマヤ役との違いは意識していますか?
楠枝/脚色・演出の小堀さんや原作・脚本の剣名先生は、役者に委ねてくれる方々なので、自分なりにマヤ像を膨らませることを大切にしています。マヤは真面目で感情豊かな女性。怒りの中に悲しみがあったり、笑顔の裏に不安があったり、そういった複雑な感情を丁寧に表現できたらと思っています。
Q/最後に観客へのメッセージをお願いします。
楠枝/この作品は、観ながら気づきや疑問が生まれるような内容です。ぜひそれぞれの視点で受け止めながら観ていただけると、より深く楽しんでいただけると思います。
★有栖川有紗(ありすがわ・ありさ)さん (メグミ役)
Profile: 和服への深い愛着を持ち、JMCAフォーマルウェアコンテスト 着物美女部門で準グランプリ、ミス浴衣ジェニック2025で入賞など華やかな実績を持つ。写真集の出版経験もあり、モデルとしての表現力も兼ね備える。しかし、モデルとして所属した芸能事務所でのレッスン中に芝居の魅力に目覚め、講師の勧めもあり俳優の道へ。現在は舞台を中心に活動しており、本作が8作目と着実に舞台経験を重ねている。
Q/モデルから役者に転じていかがですか?
有栖川/今はもう、役者の方が断然楽しいですね。最初はモデル志望で事務所に入ったんですが、レッスンでお芝居を教えてくれた先生がすごく厳しい“ザ・昭和”って感じの方で(笑)。でもその先生が「絶対芝居をやった方がいい」と言ってくださって、そこから役者の道に入りました。現在は事務所を離れてフリーで活動していますが、今もその先生には教えていただいていて、演技の深さを学ばせてもらっています。
Q/今回、メグミ役に選ばれてどう思いましたか?
有栖川/正直、まさか自分がメグミだとは思っていませんでした。最初にお話をいただいた時は、まだ役も決まってなくて「出てほしい」とだけ言われて。空いてたので「出ます」と返事をしたのですが、その時は、てっきりマヤだと思ってたんです。自分の顔立ち的にも、メグミってもっと可愛い系の子かなって思ってたので、驚きました。でも実際に演じてみると、すごく自分に合っていて。ちょっと根暗で陰キャっぽいところとか、友達が多くないところとか、共感できる部分が多くて。裏切られた時にどういう感情が出るか、それが今回の勝負どころだと思っています。
Q/稽古を通して、役への理解はどう変化しましたか?
有栖川/最初は冷たい印象で、あまり感情を出さない子なのかなと思っていたんです。でも稽古を重ねるうちに、メグミって実はすごく感情を持っている子なんだなって感じるようになって。特に回想シーンでは、彼女が心の奥に秘めている感情をどれだけ表現できるかが、自分の挑戦だと思っています。小堀さんからも「そのメグミで行ってほしい」と言っていただけたので、自分なりの解釈で進めています。
Q/作品についての印象は?
有栖川/「ブラックジャックによろしく」に出演が決まった時、虹色くれよんの過去作も一通り観ましたし、剣名先生原作の漫画も読みました。その中でも「死刑島」のテーマはとても重くて、人の命や倫理観に深く関わる内容なので、演じる側としてもすごく難しいと感じています。死刑囚の心情など、簡単には理解できない部分も多くて、そこにどう向き合うかが課題ですね。
Q/最後に、観客へのメッセージをお願いします。
有栖川/タイトルだけ見ると少し怖い印象があるかもしれませんが、実際には“謎解き”のような感覚で物語が進んでいきます。観てくださる方には、「この後どうなるんだろう」と楽しんでもらえたら嬉しいです。そして、日本の死刑制度について考えるきっかけにもなると思うので、観終わった後に何か感じてもらえるものがあれば嬉しいです。
【公演概要】
『死刑島2025』
公演期間:2025年8月27日 (水) 〜 2025年8月31日 (日)
会場:シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都 豊島区 南池袋 2-20-4)
■公演スケジュール
8月27日(水) 19:00【罪】
8月28日(木) 19:00【罰】
8月29日(金) 14:00【罪】/19:00【罰】
8月30日(土) 14:00【罰】/19:00【罪】
8月31日(日) 12:00【罪】/16:00【罰】
※開場は、開演の30分前です。
※上演時間:約110分
■チケット料金
SS席:6,500円 (最前列指定席)
S席:5,000円 (指定席)
A席:4,500円 (自由席) (*すべて税込)
公式サイト https://www.nijiiro-crayon.jp/
公式X https://x.com/nijiiro_info
チケット(カンフェティ) https://www.confetti-web.com/events/9210
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