ジェラール・ビトン et ミシェル・マンズによるフランスのコメディ作品“Le gai mariage” 『ル・ゲィ・マリアージュ～愉快な結婚』。2011年にモリエール最優秀コメディ賞にノミネートされるなどした人気作で、日本では2023年より六本木トリコロールシアターで上演されてきた。4回目となる2025年9月公演は演出を錦織一清が務める。また、主演を室龍太が担い、共演に世古口凌、山本涼介、中村萌子・木内ひろみ（Wキャスト）、福井貴一、錦織一清と個性豊かなキャストが顔を揃えている。
初日を前に、演出の錦織と室、山本による囲み会見とゲネプロが行われた。
＜囲み会見＞
初日を前にした心境について、室は「言葉数が多い作品となっています。一言一句間違えないように、おもしろおかしくできたら」と意気込む。
山本は「フランスのコメディは今まであまり挑戦してこなかったジャンルなので緊張しています。でも、昨日錦織さんが本当はフランス語なんだから、全部違うようなものだよと言ってくれて気が楽になりました」と語り、錦織は「すごく楽しい雰囲気で稽古ができました。開幕したら役者さんたちに任せる部分が多いので、皆さんに委ねて、お客様にも楽しい作品をお届けできたらと思います」と笑顔を見せた。
室と錦織のタッグは今回が三回目となる。室の「率直に嬉しいです。お芝居を始めたきっかけが錦織さんでもあるので、今回もいろいろ学べたらいいなと思っています」という言葉に、錦織は「僕は今年還暦になりましたが、龍太や涼介さんのような若い人たちと一緒に仕事ができるのは光栄です。龍太とは3回目ですが、間が空いていることもあり、再会するたびに龍太が歩んできた道のりのようなものが見えるのも楽しい」と語る。さらに「カンパニーのみんなとの化学反応も楽しみたいです。福井貴一さんとは30年近くぶりにご一緒します。初日にハグなんかもして喜びました」とお茶目に明かす。山本も「毎日楽しく稽古できました。好きなようにやらせてもらいつつ、錦織さんからのアドバイスでたくさんの学びと発見がありました」と振り返った。
続いて、役と自身の共通点を聞かれた室が悩み始めると、錦織がすかさず「嘘吐きなところ（笑）！」と茶々を入れる。室が「いつ錦織さんに嘘吐きました！？ モテまくるところですかね」と答えると山本が「嘘吐きだ（笑）」とからかう。最終的に室は「ノリが軽い感じ」を挙げ、山本も「友達といるシーンの軽い感じは共通しているかも。三人とも軽い」と頷く。
錦織は「イケメンで背も高いのにそれを全然鼻にかけない涼介さんにキザな役をやってもらってるのが申し訳ない。でも、ファンの方もまた違う一面を見られると思います」と、キャラクターの魅力を語った。
最後に室は「来ていただいた方に満足して帰っていただけるよう、精一杯努めていきます。帰りにオシャレなお店にでも寄って、六本木の街も楽しんでもらえたら嬉しいです」と締め括った。
＜ゲネプロ＞
物語は、独身で女好きのドンファン、アンリ・ド・サシー（室龍太）を心配した叔母が「一年以内に結婚すること」という条件で100万ユーロの遺産を遺したことから始まる。
たくさんのガールフレンドの中から一人を選ぶなんて無理だというアンリと、呆れながらも相談に乗る友人・ノルベール（山本涼介）。気心知れた友人同士のやり取りが楽しく、スピード感ある言葉の応酬が爽快だ。アンリやノルベールと一緒に過ごしていながら、自分の世界に没頭して話を全く聞いていないドドのとぼけた雰囲気も可愛らしい。仲の良い友人だからこその遠慮のなさ、駆け引きも見どころだ。
さらに、アンリの父・エドモン（福井貴一）が見せる、厳格なクリスチャンの顔と、とある秘密を告白してからの晴れやかな笑顔のギャップ、アンリの恋人・エルザ（中村萌子／木内ひろみ）の優しさが巻き起こすドタバタ、錦織演じる出番こそ少ないがインパクト抜群なキャラクター……と、個性豊かな人々がイキイキと存在している。
会見でも室が言っていたようにセリフ量が多く、軽妙な掛け合いが魅力の本作。ふとした時の絶妙な間、セリフ以外の部分で見せるコミカルさも素晴らしく、ゲネプロでも度々笑いが起きていた。
本作は2025年9月12日（金）～9月28日（日）まで六本木トリコロールシアターで上演される。
レポート・撮影：吉田沙奈
＜公演情報＞
公演名： “Le gai mariage”『ル・ゲィ・マリアージュ〜愉快な結婚』Vol.４
脚本：ジェラール・ビトン et ミシェル・マンズ
翻訳：岩切正一郎
演出：錦織一清
照明：斎藤茂男
ピアニスト：田中 研
ピアニスト：髙野 岳人
プロデューサー：白樹 栞
出演：
室龍太
世古口凌
山本涼介
中村萌子
木内ひろみ
福井貴一
錦織一清
公演日程：2025年9月12日（金）～9月28日（日）全19ステージ
公式サイト：http://tricolore-theater.com/
会場：Roppongi Tricolore Theater 六本木トリコロールシアター
住所：東京都港区六本木6-8-15
チケット料金（全席指定・税込）：
SS席:12800円／S席:11800円／一般席:10800円（当日は500円UP）
チケット取扱い： 一般発売：好評発売中！
取り扱い：イープラス https://eplus.jp
Club TRICOLORE：11:00〜22:30 ※お電話のみのお申し込みとなります。
企画制作 一般社団法人Société Le ThéâtreElyse
お問合わせ 六本木トリコロールシアター 03-3796-7771
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