2013年に上戸彩さん、高良健吾さん主演で公開された映画「武士の献立」が、初めて舞台化されます。11月9日から17日まで草月ホールにて上演される本作は、香りと生演奏で空間演出をする演劇では珍しい「4Dシアター」となることでも話題の作品です。
東京FUNコンシェルジュでは、本作の<醤油版>で主役の「春」役を演じる、惣田紗莉渚さんを稽古場に尋ね、インタビューを行いました。
Q/この作品について教えてください。
Å/人気の映画の舞台化で、加賀藩の台所方で料理を専門にしている「包丁侍」のお話になりますが、そういうお侍さんがいることを私はもともと知りませんでした。包丁や料理を通じてその包丁侍と周りの人々の絆が強くなり、どんどん愛情が生まれていくというようなお話です。映画を見たときも思ったのですが、本当に心が温まる作品で、それを感じながら、いまお稽古しています。
Q/紗莉渚さんが演じる春さんはすごく料理がうまいという役どころですね?
Å/そうなんです。料理上手で元々は女中だったんですけど、武家に嫁ぐことになって。 私も料理はすごい好きなんです。今回は料理上手な役ですし、あまり舞台で料理をするお話ってないじゃないですか。なのですごい新鮮です! 個人的には自分と春は結構性格が似てると思っていて。頑固なところだったり、家族への愛だったり。ですから春ができてよかったなって思います。
Q/紗莉渚さんが、江戸時代が舞台の時代劇に出演するのは珍しいのでは?
Å/初めてですね。「源氏物語」は1度やったことがありますし、それ以外にもお着物での芝居は松竹さんで何回かやってるんですけど、江戸時代は初です。現代を生きる私からすると着物の所作だったりとか 男性との関係性だったりとかが全然違い、現代よりもとても決まりが多いような感じがします。でも、そんな決まりが多いなかで生まれるものがすごく面白いというか。その自由じゃない不自由さが面白いというか。その時代の人を思いながらお稽古するのがすごく楽しいですね。
Q/初めてで大変というより、楽しくお稽古している感じでなんですね?
Å/はい。私も、和物のお芝居ってワクワクしますし、顔が結構昭和顔って言われることも多かったりして(笑)。なのですごい自分的には合ってるというか、幸せを感じながらやってます。それと、(義父役の)和泉元彌さんとの面白いシーンもあるんです。きっと、皆さんにも楽しんでいただけると思います!
大変というか、この芝居は5年間の物語なんですね。ですからオープニングから最後までの中で変化とか、成長していく姿を演じることは、結構大事にしなきゃと思ってます。
Q/今回4Dシアターということで、生演奏に加えて香りも出ると いう話ですけれども。その辺はどう思われますか?
Å/テーマパークのアトラクションとかにあるじゃないですか。このステージには、そんな音と香りのプロの人が入ってくれるのもありますし、前説からアトラクションのようにその世界観に引き込んでくれる演出になってるので、何も考えずに楽しんでもらえるような感じになりそうだなと思っています。4Dというか、香りは私たちもまだ経験してないのでとても楽しみですね。
Q/最後に見どころをお願いします。
Å/みんながほんとに一生懸命、自分の目標だったり家族のためだったり、健気に生きる人々の姿が描かれているので、見たら頑張ろうって元気をもらえるような作品になっていると思います。
お稽古場でも自主練の時間にほとんどの人がいるんです。料理の膳を運ぶのとか結構大変なんですけど、始まる前からみんな練習していて、今回はみんなで協力して出演者全員で 一丸となって作り、盛り上げる舞台っていう感じがすごくしています。それがとても楽しいですし、そういったパワーとか情熱みたいなものは、きっとお客様にも伝わるんじゃないかなと思っています。みんなでお客様に喜んでもらえるように頑張りますので、ぜひご覧になってください。劇場でお待ちしております!
<開催概要>
舞台版「武士の献立」
会期 2024年11月9日(土)〜11月17日(日)
場所 草月ホール
公式サイト https://bushinokondate-stage.themedia.jp/
脚本 柏田道夫
脚色 野口大輔
演出 野口大輔(醤油版)、田中寅雄(味噌版)
語り部 池上季実子(醤油版)、名高達夫(味噌版)
出演 惣田紗莉渚、井澤巧麻、和泉元彌、戸張美佳 ほか(醤油版)
市川美織、谷水 力、黒岩 徹、藤田よしこ ほか(味噌版)
0コメント